約2週間のモンゴル旅行から帰ってきました。厳密に言うと、北京経由だったので、北京に1泊滞在してからの帰国となります。
今回、モンゴルに行ったのは初めてでしたが、楽しいことと楽しくないことが混じった旅でした。そして、モンゴルから出国して、一番やりたかったこと、それは…
野菜を食べること
そう、野菜です。
モンゴルはロシアと中国という2大国に挟まれた、海に面さない国です。気候的に農業は難しく、家畜を飼ってその肉を食したり、デイリープロダクト(ヤクのミルクとか、ヤギのチーズ、バターなど)を食べるのが基本的な食生活になります。
つまり、完全に肉食系です。肉と言っても、主に羊肉で、その次にポピュラーなのが牛肉です。鶏肉や卵は比較的貴重で、モンゴルのレストランに行くと牛肉よりも鶏料理の方が高額だったりします。
2週間のモンゴル滞在で私が食べた野菜は、
にんじん、キャベツ、じゃがいも、そして、わずかなトマト。以上…!
しかも、調理方法はだいたい決まっていて、千切りキャベツと人参をマリネしたものか、マヨネーズで和えたポテトサラダです。
万里の長城を超えたい気持ちがわかる
このような食生活ですから、当然野菜不足、ビタミン・ミネラル不足になります。食生活以外の原因もあると思いますが、モンゴル人の平均寿命は70歳に満たないと言います。
現在のモンゴルあたりに、昔から活動していた騎馬民族は、豊かな中国の中原を目指して攻め入り、彼らの侵攻を防ぐために建設されたのが万里の長城です。
モンゴルから北京へついて、私たちがまず喜んだのは、野菜が豊富だということ。マーケットには色とりどりの各種野菜がどっさりと山積みされ、レストランに行っても、緑や赤い野菜に食欲を掻き立てられます。
こんなに食の豊富な北京を含む中原エリアを、かつての騎馬民族が渇望した気持ちが、とてもよくわかります。
食にこだわることができる幸せ
自宅で食事をしながら、モンゴル人のことやモンゴルで食べたもののことを、ときどき思い出します。
私は、食の豊富な国に生まれ、食べるものを選択できる時代に生きていることを、改めて幸せだと思います。