Susie Cagle氏が書いたThe Sharing Economy Was Always a Scamを英語で読んでいます。英語読解のヒントになるポイントを書いておきます。
Sharing was supposed to transform our world for the better. Instead, the only thing we're sharing is the mess it left behind.
transform は「変える、変換する」という意味の他動詞。通常は「into」や「to」を伴いますが、ここでは「for」が使われています。 the betterはより良いものという意味になり、「私たちの世界をより良く変化させるはずだった」と解釈しました。
was supposed to(過去形)は何かがそうなるべきだったのに、実際には(そうではなかった)という文脈で使われることが多のかな、と思います。
mess は散らかった様子を指していうことが多いです。ここではit left behindの前に関係詞「which」か「that」を補うと分かりやすいでしょうか。
かなり痛烈な批判ですね。
次に「シェアエコノミー」という言葉について、その変遷を皮肉って批判する部分を紹介しておきます。
Though its origin is vague, many credit the introduction of the term "sharing economy" into the broader tech lexicon...
vague :あいまいな
broader:より広い
lexicon :語彙集
ここでは、シェアリングエコノミー(Sharing economy)という言葉について語っています。最初の始まり(origin)はあいまい(vague)で、 これに続くmany creditのmany は「多くの人々」という意味かと思います。
creditは動詞として使われており、the introductionがinto以下にcreditされたことを指しているのでしょう。
creditには「信用する」「~の功績があると認める」という意味があります。また大学などの科目の履修単位を与えるという意味も。
lexiconはあまり見かけない単語ですが、辞書では語彙集として紹介されています。特にある特定の言語や作家、作品、ジャンルなどにおける語彙録というニュアンスがあるようです。
さらに、
The contours of the term were never particularly clear. It was used loosely to describe peer-to-peer projects and tech-enabled rental markets but also included old barter, co-op, and...
contour :等高線、輪郭
loosely :ゆるく、だらしなく
barter :物々交換
co-op = co-operative :共同戦線
peer-to-peer :ピア‐ツー‐ピア、ピーツーピー、もしくはP2P
Sharing economyという言葉は輪郭のはっきりしない用語で、ゆるーく「ピーツーピー」サービスのことを指している、という風に批判が続きます。
ピーツーピーとは、日本語でもそのまま使われています。コンピューターは本来サーバーを介してネットにつながれていますが、パソコンを使っている私たち個人は、ネットワーク上の末端ということになりますね。末端である私たち個人同士が直接取引をするような関係性を「ピーツーピー」といっていると、解釈しています。
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