あなたは英単語の暗記は得意なほうですか?
英単語を覚えるのは高校・大学受験だけではなく、社会人になってからもTOEICやTOEFL、英検といった資格取得や海外旅行前の英語学習など、様々な機会に必要になってきます。
日常生活に困らない程度の英語力を身につけたいという場合でも、英単語を覚えることは欠かせないものですよね。
今回は、英単語を覚えるのにベストなタイミングを“記憶の仕組み”という観点から考えます。
記憶のメカニズム
英語学習をするうえで「英単語がなかなか覚えられない」という人は多いものです。
確かに一生懸命勉強しているのになかなか覚えられないと「私には英語学習が向いていないのかも・・・」と思ってしまうかもしれません。
でも、それは大きな勘違いです。
忘れるのは当たり前?
記憶のメカニズムからすると英単語を忘れてしまうのはごく当たり前のことなのです。
というのも、私たちの脳は常に様々な情報を取り入れていますが、実験によると翌日には約70%が忘れられているといわれています。
実際、私たちが毎日目にする事柄すべてを記憶しているとすれば膨大な量になり脳がパンクしてしまいます。
ですから“忘れる”ということは脳が不要な情報で容量オーバーにならないようにするために必要なことなのです。
覚えるにはどうしたらいい?
では、覚えたい英単語を覚えるためにはどうすればいいのでしょうか?
それは何度も繰り返して暗記すること。
脳は新しい情報が入ってくると「短期記憶」として一時的にストックするのですが、ごく短い期間しか記憶しておくことができません。
だからすぐに忘れられてしまうのです。ただ、同じ事柄が何度も繰り返し短期記憶にインプットされると、脳はそれらの情報を重要な事柄と判断し「短期記憶」から「長期記憶」に移行されてストックされるようになります。
こうして「長期記憶」に貯蔵されると簡単に忘れられことはなくなり、いつでも容易に引き出せるようになります。
英単語を覚えるのに効果的な時間ってあるの?
先に書いたとおり英単語を覚えるためには何度も繰り返して暗記する必要があることが分かりましたが、英単語を覚えるのに効果的な時間帯はいつでしょうか?
朝の時間帯
実は、脳科学的には午前4時から午前10時までの朝の時間帯は集中力が高まり、脳が活発に働くために最も暗記効率が高まる時間帯だとされています。
「朝は学校や仕事に行く前で忙しいから勉強する時間がない・・・」と思いますか?
特別に朝起きるのが苦手ではない人は、英単語を覚えるために少し早めに起きてみるのはいかがでしょうか。
最初は慣れないかもしれませんが、毎日の習慣にすると短時間で効率よく英単語を記憶できるようになるはずです。
睡眠前の30分
朝が苦手で早く起きるのは無理・・・という人におすすめなのは寝る前の30分。これも脳の記憶の仕組みからいって効果的な時間帯です。
なぜなら脳は睡眠中にその日の情報を整理して定着させる作業を行います。
ですから寝る直前に英単語を覚えてから睡眠を取ると記憶に定着しやすいといわれています。
いくら睡眠前が暗記に向いているからといって長時間かけてしまうと脳が整理しやすい情報量を超えてしまい効率が悪くなります。暗記の時間は30分程度を目安に毎日継続することをおすすめします。
朝と睡眠前の暗記で完璧に!
英単語を覚えるのにベストなタイミングを“記憶の仕組み”という観点から考えました。
結論から言うと、脳科学的には朝の時間帯に英単語を覚えるのが効果的だとされています。
ただし「短期記憶」「長期記憶」といった記憶のメカニズムからすると、朝に英単語を暗記しただけではすぐに忘れやすくなります。なぜなら記憶を定着させるためには繰り返しが必要だから。
ですから、朝早く起きるのが得意な人は朝に単語を覚えて寝る前にもう一度復習しましょう。英単語が記憶に定着しやすくなります。
逆に、朝早いのが苦手な人は夜の睡眠前に英単語を暗記して、朝のスキマ時間や通勤・通学時間などに復習しましょう。
朝と夜の両方の時間を活用することで英単語をしっかり覚えやすくなります。自分の得意な時間帯に優先的に学習して、復習を繰り返すことを心がけたいですね!